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火の粉 ★★★★☆ [活字中毒]

火の粉 雫井脩介
恵比寿アトレの有隣堂で、平積みの上オススメされていたので思わず買っちゃいました。

矛盾点の残る起訴事件を担当した裁判官である主人公は、被告に無罪判決を言い渡す。そして、死刑判決を言い渡すような事件に関わらずに裁判官人生を終えられたことに内心ホッとしながらも、招かれていた大学教授となる。

そして、数年がたった後に、無罪を言い渡した被告が現れる。そして、偶然にも我が家の隣に引っ越してきた。人当たりもよく、紳士で、色々とよくしてくれる隣人に、家族はすっかり気を許すが、その頃から家族が少しおかしくなってきて・・・。

マトモそうな顔と、異常な顔の両方をバランス良く描きながら、隣人の異常さに気付き訴える人たちの方が以上に映ってしまう苛立ち。

とても面白いミステリーだと思います。かなり厚い本ですが、一気に読んでしまいました。

誰かに優しくして欲しい、優しくしてもらったヒトには、色々としてあげたくなる。それは自然な感情だし、色々してあげているのに疎まれたと感じたら、裏切られたと感じることもある。そんな自分の中にもある感情が、暴走してしまったら、こんなことを起こしてしまうのか? そんな風に考えると、空恐ろしいかも。


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